可視光分光観測システム
目的
SCATは、Spectroscopic Chuo-university Astronomical Telescopeの略であり、可視光分光観測を行うことができる。2016年度に中央大学の理工学部キャンパス6号館屋上に設置され、初号機のCATと独立かつ同時に分光観測を行うことができるようになった。2.6mドーム内に口径355mmの望遠鏡、分光器、2つの冷却CCDカメラ、フラット・コンパリソンランプから構成されている。
CCDカメラは、1つは実際に天体の写真を撮るためのもの、もう1つは天体の光が正確にスリットに入っているかの確認用として使用している。
R=600の低分散観測が可能であり、有効波長域 は 3700-7400 Å 、限界等級は13等である。
目的天体から観測された光の、可視光領域におけるスペクトルから、星の運動や化学組成、物理状態を解析し、恒星フレアの発生機構を解明することを目的としている。
仕様 / スペック
<ドームまわり>
ドーム 協栄産業2.6mマウナケア角型観測室付き、遠隔操作可能
<望遠鏡まわり>
鏡筒 Kasai Trading GS-350RC/TR(口径355mm 、焦点距離2850mm)
赤道儀 タカハシ EM-400 Temma2Z
ファインダー WAT-910HX/RC、CBC M5018-MP2(50mm)
<分光まわり>
分光器 Shelyak Alpy 600(R=600の低分散観測)
センサー ATIK 460EX
ガイド用 ATIK 314L+
限界等級 13 等級
<制御まわり>
制御ソフト ステラナビゲーター10、ASCOM、Artemis Capture など
解析ソフト AIP4win、fitsPhotGL、IRAF、ステライメージ、SExtractor など
<その他>
業務用エアコン トヨトミスポットエアコン
非常用電源 APC UPS SUA1000J 2台(ドーム側、PC側)